✴︎京菓子展2021で佳作をいただきました。▶️

2022年01月23日

菓銘  心主(しんしゅ)

昨年の京菓子展に出品したお菓子の紹介。
徒然草がテーマ。
この、透明の錦玉の中に見えるのは『心の主』。少し青く未熟な心は、透けていてフワフワしている。それでも簡単には入れないように少し硬くなった無数の筋で守られている、というイメージ。
二層の錦玉で表面は琥珀糖のように結晶化させてすりガラスのようです。
中の錦玉はみずみずしさを残しました。
シャリシャリ感があります。
京菓子展への出品は、いつも思ってもいない勉強ができて楽しいです。新しいお菓子の発見もあります。自分ではとても気に入っていて、ガラス魂のある私らしいお菓子になりました。


    • 参考にした段  徒然草 235段 
    • コンセプト ↓

まだ未熟で透けている心。他のものが入って行けそうだが中にはしっかり『心の主』(こころのぬし)がいるのが見える。心の主は透明の空間の中でフワフワしている。主人のいない心にならぬよう信念を強く持ちたいのだか、なかなかそこに至れない青く未熟な気持ちを表している。


思想→  主人のいない家のように、主体のない人間の心というのは、雑念が入りやすい。空間は何でもよく物を収め入れるが、自己を確立して『心』という主人があったとすれば、胸のうちにいろいろ入ってくることはないだろう。

「己の心をうつす窓」と言われる円窓(座禅を組む手の丸い空間)の形から全体の形をイメージした。無数に入れた筋は簡単には踏み入ることができないことを表している。心の主の象徴である餡を取り巻く空間は錦玉でつくり、表面は硬めの錦玉で更に包み二層になっている。ところどころ結晶化した表面はすりガラスのようになり、シャリシャリとした食感がある。